ミャーちゃん、さようなら。(T_T)

子供に恵まれなかった妻にとって、我が子にも等しい最愛の猫ミャーが木曜日の朝6時過ぎ旅立ちました…。(T_T)

 

ミャーは、捨て猫として瀕死に近い状態で妻に拾われてきました。最初の三年間ぐらいは、生い立ちの影響からか、病気がちで生死の境を何度か行き来しましたが、治療の甲斐あって疾病を乗り越え、その後は特に病気することもなく過ごし、14年と数ヶ月生きたことになります。外猫でしたからこの歳月はまずまず生きたと言えるのではないでしょうかね。

 

昨年5月腎臓病を発症し「余命数ヶ月」と診断されて以降、ゆっくり階段を降りるように体力の低下が続き痩せ衰えていきましたが、通院し点滴に頼りながら今日まで何とか生き続けてまいりました。
4月1日の月曜日、獣医に診察してもらいましたら、体温がかなり低いこともあり、いつ死んでもおかしくない状態だと言われました。そして先生と相談した結果、今回を最後の受診とすることにしました。固形物や汁物はまったく食べられなくなっているので、悲しくも死を待つばかりの身となったのです。

 

妻はミャーが寂しいだろうからと、一ヶ月前からミャーの寝場所であるリビングの隅に布団を敷いて付き添うように寝ていました。
そして最終検診日以降の夜、つまり月曜・火曜・水曜の三日間の夜は、死出の旅を悔いの無いように見送りたいということで、妻は寝ずにミャーの横に寄り添いながら、ミャーが動くたびにさすったり布をかけたり、声をかけたりと、懸命に介護を続けたのです。

 

旅立ちは半日後か、一日後か、それとも二日後なのか…。
ミャーの体温が異常に低いことから、私は「死ぬのは夜間。一番可能性が高いのは気温が最も下がる未明の頃」と推測しました。そうしたこともあり、妻は昼間に小刻みの仮眠を取りながら、夜はミャーをしっかり見守り続けたのでした。

 

「死ぬのは夜間。一番可能性が高いのは気温が最も下がる未明の頃」と予測し、妻もそれに沿って夜はミャーに寄り添う体制をとり、また水曜日にはミャーの肌を触ったら死んでいると思えるほど体温が異常に低下し、いつ死んでもおかしくない段階となりましたから、私は仕事があるので徹夜するわけにもいきませんが、早めに寝て目覚まし時計で2時に起きて、以降は妻と共にミャーの旅立ちの瞬間に備えました。

 

交替してトイレに行くなど、二人が同時にミャーの側を離れないように注意しながら介護を続けました。ミャーを見ていると時折激しく動くんですよね。被せられた毛布により暑いのか、あるいは病気により苦しく辛いのか、それとも寝返りをうちたいのか判断しかねますが、動くたびに妻が声をかけながらやさしく対応して静まらせていました。

 

私も出勤の準備を始めなければと思い始めた朝6時過ぎ、ミャーが私の目の前でクシャミのような動きを四回ほどしました。その後心臓の鼓動が急速に弱まり、20秒ぐらいの後、心臓が停止しました。時計を見たら6時7分頃でした。
昨日からミャーの体表面はすでに死んでいるかのように冷たくなっており、生死の確認をするために何百回となく心臓に手を当て確認していたことが、心停止の瞬間を知ることにつながったのでした。

 

「ミャーが寂しくないように、旅立ちをしっかり見送りたい」というのが妻の口癖でしたから、その瞬間に立ち会えたので妻も深い悲しみの中にありながらも、ある意味満足したことでしょう。

号泣する妻を前に、さすがの私も一緒になって泣いてしまいました…。

 

帰宅したら、ミャーはバラの花で周囲を埋め尽くされた小さな段ボール箱に納められていました。聞けば映画「おくりびと」のようにして旅立たせたいとの事、妻らしい思案だと思いました。祭壇のようになっていたので、私も線香を上げて手を合わせました。


妻がその日の内に土葬してしまうのは寂しいということで、翌日私が帰宅したら土葬しようという事になりました。本日庭に穴を掘りましたが、正に樹木葬といった趣となりそうです。

 

ミャーは確かに猫でしたが、妻により、人になりて旅立ったといっても過言ではありません。天国で私たちと再会出来ることを祈念しながら、さようなら…。

 

 

君逝くと 我が子のように 妻涙 「おくりびと」に似せ ミャー旅立ちぬ

 

 

               ◇

 

 

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 写真は昨年6月25日に撮影した愛猫ミャーです。

体調が良さそうだったので、体重が落ちて軽くなったミャーを久しぶりに菜園に連れて行き、懐かしいであろう、よく遊んだ野菜畑の雰囲気を再び味わってもらいました。ミャーもご機嫌でした。(^o^)

ミャーは昨年5月、獣医から「余命数ヶ月」と診断された以降、今日まで生き続けましたから、発症後11ヶ月余り生きたことになります。この11ヶ月間というもの、ミャーは妻による慈愛に満ちた応接を受け、もしかしたら日本一幸せな猫であったかもしれません。

天国では、再び “三人” が合流して一緒に生活するよ。
その日が来るまで、今は寂しいだろうけど、天国で元気に過ごしていてね。(^o^)